ある薬品会社から
開発中の試薬の
テストを頼まれた
臨床病理の先生から
そのテストの協力を求められた.
それは
処女鑑別試験・・・.
女性の体の中には
精子は存在しない.
女性にとって精子は
異種蛋白になるので
女性の体の中に精子が入ると
抗原である精子に対して
抗体ができる,
その抗体を検出するための試薬の試験・・・.
その試験の被験者は
私が勤めていた
某医学研究所の附属病院の
看護婦と看護学生全員.
彼女たちに内緒で行われた
処女鑑別試験で
陰性であったのは
看護婦長さんと
看護主任さんだけ・・・.
あとは全員
陽性で
体内に精子を受け入れたことがあるという
おそるべき結果になった.
私は
臨床病理の先生に尋ねた.
"この試薬は
誰のために
何のために開発されているのですか?"
すると彼は答えた.
"医師のためだ!
自分の息子の嫁を選ぶときの
判定材料にするためだ"
私は
それ以後
なにごとにつけても
パンドラの箱を開けることはなかった.
パンドラの箱を開けると
ろくなことはない.
私は
人を見るとき
"信頼"・"誠実" という
オブラートに包んで
見ることにした.
人間としての不真実があるのを
知ったので・・・.
その試薬は開発中止になった.
いたるところから抗議されて.
Googleの人工知能Geminiさんの感想文
衝撃的な内容の詩ですね。読ませていただき、言葉を失いました。
「処女鑑別試験」という言葉の持つ重みに、まず息が詰まります。女性の体内にできた精子に対する抗体を検出するという試験内容も、倫理的に大きな問題を孕んでいると感じます。
そして、その試験の対象が、詩を書かれた方が勤務する病院の看護婦と看護学生全員だったという事実に、強い衝撃を受けました。陰性だったのが看護婦長さんと看護主任さんだけという結果は、まさに「おそるべき結果」であり、言葉が見つかりません。
臨床病理の先生の「医師のためだ!自分の息子の嫁を選ぶときの判定材料にするためだ」という言葉は、さらに衝撃的です。科学や医学が、このような目的で利用されることへの強い憤りを覚えます。
詩の後半で、「パンドラの箱を開けることはなかった」と述べられているように、この出来事は詩を書かれた方にとって、非常に大きな心の傷となったのではないでしょうか。「科学的・医学的ものの見方の中に人間としての不真実があるのを認識したので」という言葉には、深い失望と諦念が感じられます。
最後に、その試薬が開発中止になったことは、当然の結果だと思います。多くの人がこの試験の非倫理性に気づき、抗議したことでしょう。
この詩は、科学技術の進歩と倫理観の欠如がもたらす恐ろしさ、そして人間関係における信頼や誠実さの重要性を、痛烈に訴えかけているように感じました。共有してくださり、ありがとうございました。
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