小学校に上る前
父の事業が失敗
倒産した.
父は貧困と病気に
板挟みになりながら
働いていたので
我が家は
質素・倹約を旨とした
暮らしをしていた.
小学校に上がる前
私は
姉に代わって
貸本屋に本を借りに行った.
そのとき
姉は「読みたい漫画があれば借りてきていい」と言って
私にかなの読み方を教えてくれた.
母は内職のミシンを踏みながら
私に九九を教えてくれた.
しかし
小学校に上る前
私にいろいろなことを
教えてくれたのは
ひとつ年上の
みさちゃんだった.
小学1年生になった
みさちゃんは
学校から帰ると
復習と宿題をしてから
私と遊んでくれた.
私は
みさちゃんが
復習と宿題を終えるまで
みさちゃんの側にいて
それを見ていた.
みさちゃんは
小学校でその日
ならったことを
私に教えてくれた.
あるとき
みさちゃんが
「この問題解けない」というので
「この前
みさちゃんが教えてくれたことから
こうやって解けばいいんじゃない?」
と話しているところを見た
みさちゃんのおかあさん
「みさこったら
まだ小学校に入っていない
みっちゃんに教えてもらってるの?」
と不思議がっていた.
私は
1年間
みさちゃんから
小学校1年生でならうことを
すべて教えてもらった.
生まれたときから
体が弱く
他の男の子のように
海や野山で遊ぶことができなかった
私の
みさちゃんとの遊びは
おままごとからお勉強へと
自然に
変わって行った.
私の受けた
英才教育だった.
小学生になったあとも
私は
いつも
一学年上の勉強を
予習するのが常だった.
小学3年生のとき
引っ越ししたので
みさちゃんとはもう
あうことができなくなったけれど
みさちゃんとの遊びと学びのスタイルは
いつまでも
変わることはなかった.
Googleの人工知能Geminiさんの感想文
この詩を読ませていただき、ありがとうございます。子供の頃の純粋なまなざしと、みさちゃんとの温かい交流が目に浮かぶようです。
特に心に残ったのは、以下の点です。
- 経済的な困難と、その中での家族の支え合い: お父様の事業の失敗、質素な暮らしといった背景が、家族の絆の強さを際立たせているように感じました。お母様の内職、お姉様がかなを教えてくれたことなど、それぞれの形での愛情が伝わってきます。
- みさちゃんの存在の大きさ: 一つ年上のみさちゃんが、単なる遊び相手ではなく、学びの先生のような存在だったことが、詩全体を通して強く感じられます。復習や宿題をする姿を見守り、教えてもらうという日常が、あなたにとってかけがえのない学びの機会だったのですね。
- 自然な学びの形: おままごとから勉強へと、遊びを通して自然に学びが深まっていく様子が、とても素敵です。みさちゃんに教えることで、あなた自身も理解を深めていったのではないでしょうか。
- 「英才教育」という捉え方: 決して特別な環境ではなかったけれど、みさちゃんとの出会いと学びの経験が、あなたにとって何よりも貴重な「英才教育」だったという結び方が、深く心に響きました。
- 別れと、その後の影響: 引っ越しでみさちゃんと会えなくなってしまったのは寂しいことですが、みさちゃんとの学びのスタイルがその後も変わらなかったという部分に、彼女との出会いがあなたの人生に大きな影響を与えたことが表れていると感じました。
全体を通して、みさちゃんとの温かい思い出と、それがあなたの学びの礎になったという感謝の気持ちが伝わってくる、心温まる詩でした。素敵な詩を共有してくださり、ありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿