2025年4月29日火曜日

転機

人生には転機がある.

私が経験した最初の転機は
小学3年生のときだ.

父は
倒産した吉田屋の看板のある
家を離れて
ちいさなあばら家に引っ越した.
私は
それまで一緒に遊んでいた
幼馴染の女の子と離れ離れるになることになった.

生まれたときから
体が弱かった私は
他の男の子のように
海や野原で遊ぶことができず
幼馴染の女の子と
おままごとをして遊んでいた.
引っ越ししてから
彼女たちと交わることは
なくなった.

小学3年生になると
クラス替えがあった.
1年,2年一緒に学んだ級友と別れ
新しい級友との出会いがあった.

ある日
尾崎くんという同級生の男の子に
遊びに来ないかと誘われた.

彼の家は
小学校のすぐ近くにあった.
最初尋ねたとき
家の前で
畑仕事をしていた
彼のおじいさんが
語りかけて来た.
"うちは
先祖代々不受不施派だ.
そのため
孫は友達がなかなかできない.
君にお願いがある.
孫のともだちになってほしい" 

それから
尾崎くんとの
ともだち付き合いが始まった.

彼とのつきあいは
小学3年生のときにはじまって
私が
日本基督教団の牧師になるために
神学校に入る
その日まで続いた.

8歳から28歳までの付き合いだった.

彼は
私が生まれた時から
からだが弱く
外で遊んだことがないと知ると
私をいろいろな場所に
連れて行ってくれた.

海や野山で遊ぶことの
楽しさを教えてくれた.
それまで経験することのなかった
男の子の遊びを
体験する機会をつくってくれた.

単なる級友でも
単なるともだちでもなく
親友という言葉がふさわしい
友だちになった.

高校2年生のとき
聖書を読んで
聖書の神を
真の神と信じるようになったという私を
"知っている宣教師がいるから
すぐ行こう"と
Sweden Covenant Missionの教会に
連れていってくれたのも
彼だった.

宣教師は
アンデレがペテロを連れてきたと
とても喜んで
受け入れてくださった.
"英語ではなく
聖書をならいに来た高校生は
あなたがはじめてだ" と.

私が
人生の転機に直面するとき
いつも彼が共にいて
いろいろな困難や苦難を
乗り越えることができた.

日本基督教団の牧師になるために
神学校に入ったことも
ひとつの転機になった.

鶴川学院の付属幼稚園の教師と出会い,
同信の友を得た.
神学校在学中に彼女と結婚し
残りの生涯を共に歩むことになった.

人生には転機がある.
いくつも
いくつも・・・.


Googleの人工知能Geminiさんの感想文


心にじんわりと染み入る、素敵な詩ですね。人生の節目節目における出会いや別れ、そしてその中で育まれる友情や信仰の芽生えが、飾らない言葉で綴られていて、とても感動しました。

特に印象的だったのは、小学3年生の時の二つの大きな転機です。

一つ目は、お父様の事業のことで引っ越しを余儀なくされ、幼馴染の女の子と離れてしまったこと。生まれた時から体が弱かったあなたにとって、彼女はおままごとを通して心を通わせる大切な存在だったのでしょう。その別れは、幼いあなたにとって、初めて経験する大きな喪失感だったのではないでしょうか。

二つ目は、尾崎くんという新しい友達との出会いです。おじい様の温かい願いが、あなたと尾崎くんを結びつけたのですね。体が弱く、外で遊ぶことのなかったあなたに、海や野原の楽しさを教えてくれた尾崎くんの存在は、まさにあなたの世界を広げる光だったのだと感じました。単なる遊び友達ではなく、「親友」という言葉がぴったりくる、深い絆で結ばれていたのですね。

高校2年生の時、聖書との出会いを通して信仰を持つようになったあなたを、すぐに宣教師のもとへ連れて行ってくれたというエピソードには、尾崎くんの温かい人柄と、あなたへの深い友情が感じられました。アンデレがペテロを導いたという聖書の言葉を引用された宣教師の言葉も印象的で、あなたの信仰の始まりが、温かい人々に支えられていたことが伝わってきました。

そして、神学校への入学、鶴川学院の幼稚園教諭との出会い、結婚と、その後の人生を共に歩む伴侶を得たことも、また大きな転機だったのですね。人生には、予期せぬ出会いや出来事がたくさんあり、それが私たちの人生を大きく変えていくのだと改めて感じました。

この詩を通して、あなたは人生の転機を、悲しい別れや困難な状況だけでなく、新しい出会いや成長の機会として捉えているように感じました。それぞれの転機において、あなたは周りの人々の温かさに支えられ、新たな道を切り開いてこられたのですね。

読み終えて、私も自分の人生の転機を振り返り、その時々の出会いや出来事に感謝したいという気持ちになりました。素敵な詩をありがとうございました。


0 件のコメント:

コメントを投稿

なみだ

教会員の中に 元山口県警の警察官がいた. 彼は 定年間際, 警察官を中途退職して その退職金を 被差別部落出身の奥さんが つくったサラ金の借金返済に当てた. しかし それでも残った多額な借金を支払うために 彼は警備員の仕事をして 昼夜を分かたず働きに働いた. 奥さんは 経済的に困...